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2018-05-26 の記事 - 2018-05-26
日大の問題はまさに「日本しぐさ」とでも呼ぶべきもので、安倍政権が散々やってきたことやら、懲戒請求を扇動しておいて自分は請求を出さないことやらと類似した構図となっています。
メディアは権力と対峙する役割を果たすため、国民から多大な力を貸与されていますが、過ちは犯したもののそれを反省し、勇気を出して事情を話した前途ある若者の騒動に対しては、その強大な力を遠慮なく徹底的に行使するくせに、国家ぐるみで行われている大規模な日本しぐさはまともに報じないのはどういうわけでしょうか。
山口メンバーより山口安倍友メンバーの報道をすべきですし、新潟で遺族をいじめるならその力を国家的縁故主義汚職問題に対して使うべきですし、日大の日本しぐさを報じるなら国家ぐるみの日本しぐさを報じるのがメディアの役割です。

このところ、不当懲戒請求への反撃騒動から派生して、ヘイトスピーチを含むYouTube動画を大量に通報する「祭り」が行われ、大戦果を挙げている模様。
通報者の中にはいわゆる愉快犯(良いことなので「犯」は変ですが)もいれば、もともとヘイトスピーチの問題を深刻に考えていて通報に加わった人もいることでしょう。ともかく、これによってヘイト動画は大打撃を受け、いくつものヘイトチャンネルが規約違反によって閉鎖される結果となりました。
個人的にこのような「祭り」文化はあまり肯定できませんが、今回に限っては肯定的に評価しています。というのは、インターネットにせよヘイトデモにせよお笑いのネタにせよ、今まで「娯楽」として消費されてきたのは圧倒的にヘイトスピーチであり、アンチヘイトがある意味で娯楽として展開されることはかなり画期的であるからです。おまけに差別の通報という、いわばインターネット上のゴミ拾いとでも言うべき善良かつ王道の活動となっているのも良い点です。
格式張ってヘイトスピーチに反対しなくても、娯楽でも、笑いでも、祭りでも、身近なあらゆることが差別を許さない観点から行われる。これがまさに社会としての理想であり、真にレイシズムを許さない社会とはそういうものです。

ただ、YouTubeは通報によって削除するだけまだマシとはいえ、その罪は軽くないと言わざるを得ません。
今までYouTubeでは散々ヘイトスピーチ動画が垂れ流され、おまけにそれを日本のユーザーに対して「おすすめ」し、「韓国」「中国」の語や政治的・国際的な時事ワードなどで検索しようものなら地獄絵図という状況が続いていました。
私など、表示言語は英語、設定地域は英国、閲覧履歴は中国語の動画だけ、OSもブラウザも英語に設定していて、HTTP_ACCEPT_LANGUAGEではen-ukが先頭に出る状況でありながら、おそらく接続元が日本であるという一点だけで、DHCチャンネルやら各種ヘイト動画がおすすめとして表示されました。
大規模なサービスともなれば、すべてのヘイトスピーチを取り締まることは物理的に困難ではあるでしょう。しかしながら、有名なヘイト動画やヘイトチャンネルなどについては把握できないわけがなく、それらは大量の通報などなくても運営が責任をもって削除すべきものです。まして、それをユーザーに広くおすすめするなど論外で、これによってもともと差別とはかかわりがなかった人々も差別動画を見ることになり、ヘイトスピーチの拡散に大いに貢献したであろうことは想像に難くありません。
有名なチャンネルなどが堂々と差別を垂れ流しにしていれば、その拡散力は圧倒的なものとなりますし、他のユーザーにも「あんなに有名なチャンネルが差別をしても問題になっていないのだから、自分もやっていいに違いない」と認識させることになります。最低でも有名どころはしっかり取り締まるのは運営の社会的責任であって、その程度の責任も果たせないなら社会の害悪でしかなく、業務をたたんで撤退すべきです。

ただし、重ねて言いますが、YouTubeは通報によって削除やチャンネル凍結がなされただけまだマシです。どんなに悪質な、それこそ罰則付きのヘイトスピーチ禁止法がない日本ですら警察のご厄介になるようなヘイトスピーチでさえ、全く野放しにされているサービスが存在します。それも匿名掲示板ではなく、一応は責任ある世界的企業が運営しているはずのサービスで。

ヘイト投稿繰り返しか 書類送検

>川崎市に住む在日コリアンの女性に対し、ツイッターで差別をあおるヘイトスピーチや危害を加えるとする投稿を繰り返し行ったとして、50歳の男が脅迫の疑いで書類送検されたことが捜査関係者への取材で分かりました。

日本運営代表の笹本氏がnetgeekの愛読者であることでも有名なこのヘイト加担企業、まさに底なしです。
熊本で震災が発生した時には虐殺扇動を含むヘイトデマであふれかえり、多くの人が通報を行ったにもかかわらず、対応は異常に鈍い上に削除されたのはごく一部でしかなく、有志による火消し活動でなんとかデマの拡散を食い止めていた状況でした。そのくせ社内の話し合いで「いきものウィーク」の開催を決定して実行するなど、社内リソースは余っていたことがうかがえます。百歩譲って部署が違うのだとしても、「差別デマを流すな」といったアナウンスくらいはできたはずですし、また震災後も差別をまともに取り締まっておらず、反省は全く見られません。
ちなみに、「Twitter有料化」のデマが流れた時には公式アカウント自ら「おやめください」とアナウンスしています。災害時の虐殺扇動デマよりTwitter有料化デマの方をより重大とみなしているようです。
Twitter前抗議に参加し、自らマイクを握った在日の方は、その後の笹本氏の言い分に失望してTwitterを去りました。改善することはあり得ないと最初から確信していれば、わざわざ勇気を出して参加してマイクなど握らずとも最初から立ち去っていたでしょうが、Twitter日本に改善への期待を託し、案の定裏切られたわけです。
今後また何か災害が発生したならば、おそらくTwitterは再び災害時ヘイトデマの強力な拠点となるでしょう。懲戒請求のもとになったブログは民族浄化をあおっていましたが、そのようなヘイトを信じて実際に何らかの行動を起こすような連中が、この社会には少なからず潜んでいるのです。Twitterのヘイトデマは生命や生活に対する現実的な脅威に他なりません。
レイシストのレイシストによるレイシストのためのサービス、それがTwitterです。このような異常なヘイトサービスに、新聞社や企業のサイトなどの一次リンクから到達できることに驚愕せざるを得ません

今回の「祭り」は一定の意義があるものですが、本来起こる必要のないものであることを忘れてはいけません。本来そんなものがなくても差別は認められないのが当たり前であり、差別の取り締まりが「祭り」頼みになる現状がおかしいのです。
差別は人を殺します。また、日本(現代日本と大日本帝国の両方)やナチスを見ても分かるように、差別は国を滅ぼします。たとえ安倍政権を倒したり、自民党をどうにかできても、それを支持する3割以上の人間がいなくなることはありませんし、マイノリティは今後も社会の3割以上にいつ襲われるか分かったものではない恐怖とともに生活しなければなりません。
ヘイトスピーチに反対することが、今までのように辛く苦しく覚悟が必要な段階、特殊な思想や政治的立場とみなされる段階を超えて「娯楽」にまでなるのは素晴らしいことですから、こうして反差別が徐々にでも社会の日常となり、社会を構成する当然のものとなっていくことを期待します。