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2017-10-28 の記事 - 2017-10-28
東京オリンピックまであと1000日を切ったとか。私は、2040年の日本(そもそも存在しているのか分かりませんが)がまともなものであるためには、まず2020年のオリンピックを返上して総力を福祉や災害復興に向けることが必要と考えており、よって今後とも東京オリンピックの返上を強く主張します。
どこぞのミサイルでもあるまいに、足元に飢えている人がいるのに大金をかけてお祭り騒ぎなどして何が楽しいのでしょうか。

「髪染め強要で不登校」高3、大阪府を提訴

すさまじい話です。
「髪を染めるべからず」と求めるのならまだ理解はできます。髪や頭皮にダメージを与え、アレルギーを起こす場合もありますので、必要もないのに染めることは健康に悪影響を与えかねません。それが校則で定めるべきものかは置くとしても、そう求めることに全く合理性がないわけではありません。
ところが、この件の場合は染めていない者に対して染めることを強要するという滅茶苦茶すぎる経緯となっています。髪染めの制限は「髪を染めることは健康によくない」という合理的配慮の下に行われている限りにおいては分かるとして、髪染め強要には合理的理由が全く存在しません。
なぜそのような規則が必要なのかという「規則の精神」を完全に無視して、規則のために規則を振り回し、その果てに規則違反を強要するという、まさに学校内治外法権のお手本のような例です。

また、髪の色は生まれつきの属性であり、本人の努力ではどうにもならないものです。黒人の生徒に「肌を黄色くして来い。さもなくば来るな」と「指導」するようなもので、これは完全に属性に対する重大な差別と言わざるを得ません。
さらには

>教諭から「母子家庭だから茶髪にしているのか」と中傷されたり、指導の際に過呼吸で倒れ、救急車で運ばれたりしたこともあった。

と、生育環境までもを差別
このダイバーシティの重要性が高まる世の中にあって、このような「みんなと違うことは、自分に責任のない属性に基づくものであっても許さない」なる指導が常態化した学校で生徒たちが何を「習得」し、それを後にどのように「活用」するのかと考えると、気が重くなります。
今回の被害生徒当人に対してはもとより、このような教育の場で多様性の否定を「習得」したあらゆる生徒もまた虐待被害者であると言わざるを得ません。

>学校側は生徒の代理人弁護士に「たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒染めさせることになる」と説明している。

そういう思想の異常性が問題になっているのに、わざわざ穴を掘って自分で落ちて何がしたいのでしょう。

また、この学校に「地毛登録」制度は導入されていなかったようですが、これを採用している学校もあるとのことで、

>複数の大阪府立高校では、頭髪が生まれつき茶色い生徒に誤った指導をしないように、「地毛登録」と称する制度を導入している。登録自体を問題視する声もあるが、府教委は「導入は各校に任せており、実態は把握していない」としている。

だそうですが、生徒の人権を守るためと称しつつ、これ自体が問題です。
「特定の少数派属性ならば登録しろ」というのがどれほど異様な話か、少し考えれば分かりそうなものですが、それすら分からないのでしょうか。
東京都の一部でなされているという地毛証明書に関しても同様。証明の提出が任意ならよいという問題ではなく、属性を理由として不利益な取り扱いをされる可能性があること自体がおかしいのです。
そもそも、「髪を染めてはならない」というのが人権侵害をしてまで守らねばならないほど絶対的なルールなのであれば、原理上は髪を黒く染めるという校則違反をしている生徒がいるかもしれないのですから、公平を期すならそれも人権侵害してまで徹底調査しなければならないはずですが、そういう話は聞いたことがありません。
「黒い髪が正しい、それ以外は間違い・異常だ」、どう言いつくろおうが根底にあるのはこれでしかあり得ません。これを肌の色、あるいは人種民族などに置き換えてみれば、極めて恐ろしい思想であることがよく分かります。そのような思想に立脚したいかなる制度も「指導」も存在してはなりません。

「みんな肌の色も髪の色も違っていい。人種でも民族でも性的立場でも色々な属性の人がいるが、それによって差別されてはいけない」、学校がしっかり教えるべきはこれであって、属性の違う者を差別し同化を強要することでも、少数属性者の登録制度を設けて登録させることでもありません。