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2017-10-23 の記事 - 2017-10-23
選挙ですが、そもそも立憲勢力には候補自体が足りないため、与党勝利は始める前から決まっていたようなものです。したがって、私は次の3点に注目していました。

1.小池ヘイト党の議席を削り、可能ならば立憲民主党が野党第一党となること
補完勢力が野党第一党でなければ改憲がやりづらくなりますし、所属議員が小池ヘイト党に見切りをつけて飛び出したり、分裂し壊滅する可能性が高くなります。参院民進も小池ヘイト党への合流を拒否しやすくなり、リベラル派を中心に立憲民主への合流、協力なども行われるようになってくるでしょう。
逆に、小池ヘイト党が十分な成果を出してしまった場合、党の求心力が増してしまうことは避けられません。

2.共産党の議席をある程度維持すること
共闘関係を成功させるには、一者が一方的に不利益を被らないことが求められます。誰かに負担だけを強いるような協力関係は必ず無理が出ます。

3.差別主義者・歴史修正主義者の落選
といっても、自民党はあちらもこちらも論外のレイシストばかりですからきりがありませんが。当選保証も同然の中山なりあき氏や杉田水脈氏はともかく、ひとまず最低でも長谷川豊氏をはじめとする「落選の可能性は十分だが、差別を武器に人気取りをもくろむ」タイプのレイシストが当選なり善戦なりしては困ります。
レイシスト政治家の存在は、政治による差別と差別扇動効果の両面において、被差別者の身の危険に直結します。

まず1ですが、準備期間もほとんどなく、刺客など小池ヘイト党の嫌がらせもあり、メディアも「3極」なるデタラメで人々を散々混乱させていたことを考えれば、期待以上と言ってもよい結果でしょう。ともかく、立憲民主党は危機的状況の中でも躍進を見せ、立憲主義破壊かつレイシスト勢力である小池ヘイト党を大きく揺るがし、野党第一党の座を奪ったのは大きいといえます。
2は十分ではありません。もともと議席を減らすことは予想されていましたが、もう少し幅を抑えたかったところ。
共産が一方的に身を削る図式であることがはっきりした以上、立憲民主党はきっちりそれに報い、しっかりした互助協力関係を迅速に構築していく必要があります。連合やら出戻り組やらに影響されて非共産をやるなどもってのほか。私は現状、立憲民主党をそれほど信用しておらず、これが信用に値するかどうかのひとまずの試金石になりそうです。
3は長谷川氏などは見事なまでの落選でしたが、自民党からは大量のレイシストが当選していますので、レイシズムは今後とも深刻な問題であり続けることでしょう。

その上で、今回勝利した政党を選ぶとすれば、私は小池ヘイト党と答えます。
確かに党はボロボロです。化けの皮もはがれました。鳴り物入りで登場し、しかも野党第一党の民進党を乗っ取っていながら野党第一党になることもできず、この程度の成果しか出せないのなら、党勢という観点からは大敗北とみなしても間違いはないでしょう。
しかし、この党は補完勢力としての役割は十分に果たし、与党を大勝させることに大いに貢献しました。この党が勝てば補完勢力の議席が増え、負けても自民党候補をアシストできるわけですから、いわば最初からほぼ負けのない勝負をしていたわけです。
実際に小池氏が何を考えていたのかは分かりません。補完勢力としてふるまうことが前提にあったのか、権力欲の方が先に立っていたのか。その両方、つまり「補完勢力として選挙をかく乱し、情勢が悪ければぬくぬくと知事の椅子に座り続け、よければ出馬して欲望も満たす」が正解かもしれません。ただ、いずれにせよ党が補完勢力としての役割を立派に果たしたことについては疑いようがありません。
なお、小池ヘイト党の凋落について「排除」発言が理由であるとする論も見かけますが、おそらくこれは正確ではありません。こうなることは最初から見えており、その不可避の流れの中で時期的にも内容的にも特に象徴的な図となったのが「排除」である、と考えるべきでしょう。

今回のMVPを選ぶとすれば、私は前原氏と答えます。
小池氏は補完勢力の代表としては大きな活躍を見せました。枝野氏は時間がない中で立憲民主党を作り上げ、これだけの成果を出したのは奇跡的ともいえます。志位氏ら共産党メンバーの熱意も高い評価に値するものです。
しかし、とにもかくにも選挙の流れを大きく変化させ、与党を極限までサポートして大勝を呼び込んだ人物といえば、前原氏をおいて他にはいません。

衆院選前の地方選挙の結果を見ても分かるように、野党共闘は徐々に成果を上げつつありました。安倍政権はかなり追い詰められており、共闘路線を継続深化させて勢力をきっちり伸ばしにいけば、政権打倒は十分に射程内に入っていました。今回は本当ならそういう堅実な選挙でした。
また、補完勢力として登場した小池ヘイト党はないないづくしで裏付けとなる力はなく、だからこそ民進党を飲み込む必要があったほどで、しかも肝心の看板もまた容易にメッキがはがれる程度のものでしかなかったのは、今回の騒動を見ての通りです。
ところが、少なくとも与党の決定的勝利にはブレーキをかける術が明確に見えていたこの状況にあって、前原氏は民進党を壊滅させ、野党共闘も事実上破滅に追いやります。その後なんとか立憲民主党が結党され、また他の立憲野党も共闘の望みを捨てなかったため、すんでのところで二大ヘイ党の危機だけは回避できましたが、結果として立憲政党だけではそもそも全く頭数が足りず、戦う前から与党及び立憲主義破壊・差別勢力の勝利が決まっている選挙戦となりました。
しかも、小池ヘイト党では共闘が破綻していますから、共闘による票が乗れば当選の見込みが十分あったであろう、一応は「身内」であるはずの元民進候補の息の根を止め、自民に議席を献上するおまけつき。
これほどまでに強力な政権への援護は、自民党の面々にも小池氏にも到底不可能です。安倍政権の延命と与党勝利に最も貢献し、戦局を「与党にとって逆風の戦い」から「戦う前からの与党の完全勝利」というほどにまで変えてしまった前原氏の功績は、他のいかなる人物による比肩も許さず、MVPと呼ぶにふさわしいものでしょう。

今回、前原氏に代表される魑魅魍魎が集う民進党勢力が壊滅し、一応の立憲主義勢力である立憲民主党が成立したこと、事実上の政権アシスト者や志なき者がわざわざ好き好んで踏み絵を踏み、泥舟に乗り込んでいったこと自体はマシな動きとはいえますが、緊急事態条項が通れば日本は終わりなのですから時期が時期です。
改憲をする場合には国民投票があるにせよ、緊急事態条項についてはその異常性に比して大した話題とはなっておらず、9条に注目を集めておいて直前で9条改正を引っ込められれば、立憲勢力にとってはもはやそれで「弾切れ」です。発議さえされれば比較的簡単に通ってしまうのではないかと危惧しています。
また、ヘイト勢力である与党が大勝したのに加え、やはりヘイト勢力である小池ヘイト党や維新も無視できない議席は取り、レイシストもかなり当選していることから、今後の日本社会におけるレイシズムの拡大も懸念され、それは被差別者の生活の安全に直結します。また、マイノリティが排除されていけばいつかは自分の番が来ますし、「協力者」とみなされればマジョリティも攻撃対象となりますので、誰もが無関係ではいられません。
つくづく、小池ヘイト党と前原氏が挙げた成果は想像もできないほど大きく、その手腕は見事であると認めざるを得ません。